無垢床に合う壁の素材を検証。自然素材の壁ってどうなの
床を無垢フローリングにしたとき、次に気になるのは壁。無垢フローリングと組み合わせる場合、同じ自然素材にこだわりたいという方もおられるのではないでしょうか。壁材には大きく分けてクロスと塗り壁がありますが、自然素材の壁材にはどんな種類があるのか、またその特徴やメリットなどをご紹介します。
床と壁のバランスで部屋はできあがる
床と壁は部屋の空間を形作る大きな要素。その組み合わせ方で部屋の雰囲気が決まり、色や素材の選び方によって、空間を広く見せることもできます。床と壁の雰囲気がバラバラだと、スペースのテイストが決まらず、落ち着かない部屋になってしまう可能性も。開放的な空間にするのも、落ち着いた空間にするのも、床と壁の色や素材の組み合わせ方で決まります。
例えば、リビングを清潔感のある広々とした明るい印象にしたいという方は多いはず。それなら、内装は白を基調にするのがオススメです。白は膨張色なので、空間を広く見せてくれる効果もあります。ただすべてを真っ白にするのではなく、床と壁の色のバランスも重要。例えば床は濃い色あいの無垢フローリングにして、壁を白にすることで、床に重みが出て、天井を高く見せる効果が生まれます。部屋を広く見せたいなら、ナチュラル色の床もいいでしょう。
木のあたたかみと木そのものの質感を味わえる無垢フローリングと同じく、自然素材にこだわるのであれば、無垢板を壁に張るという選択肢もあります。全面を板張りにするのは圧迫感がある、という方には、部分的に板張りにすると部屋のアクセントになるでしょう。
自然素材の塗り壁材にはどんな種類がある?
ここからは壁材の種類を見ていきましょう。
壁材には、クロス壁(壁紙)と塗り壁があり、一般的な住宅にはクロス壁が多く採用されています。クロスは種類が多く、特にビニールクロスは色やデザインのバリエーションが豊富。ハウスメーカーや工務店の標準仕様となっています。華やかなプリントの紙クロス、織物の風合いが楽しめる布クロスもあります。
塗り壁は、左官職人が行う、昔ながらの伝統的な工法。日本の気候・風土にも適応していて、昔から日本家屋に採用されてきました。自然素材の塗り壁材を代表するのが珪藻土と漆喰(しっくい)。和風のイメージがあるかもしれませんが、じつは表面の仕上げ方で和風・洋風どちらにも合う素材、フローリングにもピッタリです。
・珪藻土
自然派志向の方たちに人気の高い塗り壁材が「珪藻土」。珪藻は「藻」という文字が入っているとおり海藻に分類される、植物プランクトンの一種。その珪藻が、海底や湖底、川底などに堆積して化石化したものを珪藻土といいます。
珪藻土の塗り壁は、土が原料ですが、酸化チタンなどの白い原料を混ぜて一旦ベースを白くしてから、天然の染料を混ぜて作られています。壁の面積は広く、部屋の印象に大きく関わるので、色選びはとても重要。珪藻土のカラーバリエーションはナチュラル系の部屋に合うベージュやブラウンをはじめ、濃い色から薄い色まであり、迷ってしまうほど豊富です。
ザラザラとした表面に味わいがあり、さらにパターン模様をどうするかによって雰囲気の違いも楽しめます。
・漆喰
漆喰とは消石灰を主成分とした塗り壁材のこと。さかのぼればエジプトのピラミッドに使われていたのが起源です。古くから日本ではお城などの建造物の外壁にも使われていて、粒が細かく光沢感により美しい仕上がりになります。下処理をすればどんな壁にでも塗れます。
近年、珪藻土と漆喰はDIYをされる方にも好まれています。塗装には時間と手間がかかり、ある程度の技術を要しますが、ご自分で手掛けた壁にはよりいっそう愛着がわくはず。道具をそろえて、チャレンジしてみるのもいいですよ。
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