部屋の湿度を快適にたもつ、調湿効果

木材には、周囲の水分を吸収・放出する調湿作用があります。内部にある無数の空洞が、湿度が高いときには水分を吸収し、乾燥しているときは水分を提供して、室内の湿度を保ってくれるというものです。

一年をとおして湿度の変化が大きな日本では、室内の湿度コントロールは、ダニやカビの発生を抑えたり、風邪予防などの面でも大切。無垢材がもつ調湿効果をうまく利用したいものです。

経年で変化していく、色と艶の味わい

使いこまれたフローリングの飴色のツヤや、色味が変化していくことは、天然の木材ならではの楽しさ。これは、木材の成分の一つであるリグニンが紫外線を吸収・分解することで起こるものです。
どのように色が変化するかは樹種によって異なるため、それぞれの特徴を知ったうえで選ぶことをおすすめします。

とはいえ、色の変化が激しくおこるのは、表面から約0.2mmの深さまで。表面を削れば元の色味に戻すことができるのも、無垢材の奥深さのひとつです。

殺菌・消臭、リラックス効果（フィトンチッド）

森林浴に出かけると、心が落ち着いてリフレッシュできると言われるのは、森のなかでたくさんの樹木から放出される成分「フィトンチッド」の効果です。フィトンチッドとは、植物が有害な菌や昆虫などから身を守るために備えている、自己防衛の成分。殺菌や消臭効果があるとともに、副交感神経を刺激して精神を安定させる働きがあるといわれています。