木のある心地よい暮らし

無垢フローリングのウレタン塗装、長所と短所を知って選ぶ

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ウレタン塗装フローリングのお手入れ方法

熱いヤカン

ウレタン塗装は塗膜で覆われているため、普段のお手入れは固く絞った雑巾で拭き、そのあと乾拭きする程度でOKです。それだけでは落ちない汚れの場合は、薄めた中性洗剤(台所用洗剤など)を含ませた雑巾でこすることで、かなりきれいになります。仕上げに固く絞った雑巾で洗剤を拭き取り、水分が残らないよう、乾拭きをしておきましょう。

ウレタンは熱や溶剤に弱いので、熱いヤカンをじかに置いたり、ベンジンやアルコール、シンナー、薬品を染み込ませた化学ぞうきんなどは使用しないでください。
また100円ショップなどでよく見かける掃除用の白いメラミンスポンジも、使用は避けた方が賢明。ウレタン塗装の膜に細かい傷がついてしまいます。

油性ペンなどの汚れはどうしても落としにくいので、お子さまの工作等で汚れそうなときは保護シートを敷くなど、少し気を使ってあげてくださいね。
数十年が経ちウレタン塗装が剥がれたり劣化が進んだ場合には、専門業者による再塗装が必要になります。

ウレタン塗装向きの無垢フローリングは?

ウレタン塗装は白っぽい無垢フローリングと相性が良い

ウレタン塗装は白っぽい無垢フローリングと相性が良いようです。
なぜかというと、明るい色の無垢フローリングは汚れや傷がどうしても目立ちがちですが、ウレタン塗装をしておくとこれらが軽減されるうえ、汚れても落としやすいというメリットがあるから。
樹種でいうとバーチ(カバ桜など)やメープル、杉、ヒノキなどが当てはまります。

逆にウォールナットやブラックチェリーなど、ダークな色合いの無垢材をウレタン塗装にすると、塗膜に傷がついたときに白く目立ってしまいがちです。こうした樹種の場合はオイル塗装との相性が良いようです。

あとは、濡れることが多かったり、摩耗が激しそうな場所なら、やはりウレタン塗装をおすすめしたいところ。たとえば濡れやすいキッチン、家族が集まるリビング、ダイニングなどにはウレタン塗装に軍配が上がりそうですね。
木ならではの特性は弱まるものの、視覚的な美しさによる癒し効果は、オイル塗装に比べてなんら遜色ありません。毎日のことですから、気を使わずにのびのび生活できるというのは大きなメリットです。

逆に、「木の香りに包まれながら眠りたい」などのこだわりがあるのなら、寝室だけはオイル塗装のフローリング材にするなど、用途に合わせて使い分けるのもアイデア。メリット・デメリットを知れば、我が家の最適解もきっと見つけられるはずです。

木の良さを気軽に取り入れるならウレタン塗装

ウレタン塗装は「塗膜で木の良さが失われる」という意見もありますが、すべての良さが損なわれるわけではありません。
むしろ反りや割れ、メンテナンスの大変さなどがネックになって二の足を踏んでいる人はとっては、そうした心配から解放され、手軽に木のぬくもりを生活に取り入れられるというメリットもあるわけです。

自然塗料やオイル塗装の質感に憧れて購入しても、その後のメンテナンスが続かないと、変色や黒ずみ、カビやささくれなどが発生しやすくなります。それなら初めからウレタン塗装にしておけば良かった、ということにもなりかねません。

最終的な決め手となるのは、住む人の価値観。メンテナンスの手間も楽しみたいという気持ちがあるなら、自分でケアできるオイル塗装がおすすめです。でも「手間は最小限にしたい派」なら、ウレタン塗装を選ばれると良いでしょう。