こだわりの材木屋、大忠の想い(後編)
世代を超えた連携で、これからも歴史を刻んでいく
配送業務から営業職を経て昨年の4月に現職についた寺田。「ひと言で言えば大変ですね」と笑顔を見せながらも、宮崎支店の舵取りをまかされた決意を語ります。
はたして、これからの大忠には何が必要なのでしょうか?
「今は少し、若手とベテランの間に壁があるんですね。若いなりの新しいアイデアがうまくベテランのみんなに伝わらない。それこそ長く木材を扱ってきた社員からすれば、基礎もわかっていない若手の意見は聞けない、という気持ちになるのは理解できます。その間に私が入ることで、世代の壁をとっぱらいたいんです。まだまだこれからですが、若い子たちが私の想いに応えてくれるようになった実感はあります。若手の柔軟な発想とベテランの知識や経験を融合させることができれば、きっと大きな力になるはずです」
年間着工数は減少傾向、優れた職人の技術も伝承されにくいなかで、厳しさを増していく木材業界。現状維持ではなくさらに会社を成長させていきたい、と寺田は考えています。
「現状の木材と建材だけではなく、もう一つ柱となれるような事業をつくります。まだ詳しくお話できる段階ではないのですが、そこではオンラインの活用も必要になると思っています。そのために、社員同士がしっかり意見を戦わせあって、高みを目指していく。そんな会社が私の理想です。
私はいま44歳、大忠に入って15年、まだこの業界ではひよっこなんですよ。毎日が勉強の連続、木の世界は奥が深いです。ただ、大忠の80年を超える歴史を、私たちの世代で途切れさせるわけにはいかない。この先100年、200年と信頼される材木屋としての歴史をつないでいきたいと思っています」
仕入れから販売まで、こだわりの品ぞろえと品質で「大忠にまかせておけば大丈夫」という評価を地元宮崎県で築いてきた大忠。これからも新たな事業やオンラインでの取り組みを加速させ、全国のみなさんと信頼を結んでいきます。木との理想的な過ごし方を提案し、誠実に木材と向き合う会社、株式会社大忠のこれからに期待してください。
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