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無垢フローリング・西南桜|特徴・価格・注意点・ケア方法

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リビングダイニングキッチン

ほんのりとピンクがかったやさしい色合いと、美しい光沢が魅力の「西南桜(セイナンザクラ)」。無垢フローリングにすると、硬すぎず柔らかすぎず、バランスのとれた硬さで家族の快適な生活を支えてくれます。

見た目の美しさや高級感だけでなく、実用性も兼ね備えた無垢フローリング、西南桜。その特徴や価格、フローリングとして使用する際の注意点やケア方法についてお伝えします。

西南桜とは

西南桜

西南桜(セイナンザクラ)は、カバノキ科カバノキ属の落葉広葉樹。主に中国の西南部を産地とするため、産地の名をとって西南桜と呼んでいます。

名前に「桜」とついてはいますがサクラ類ではなく、カバ(バーチ)のー種。カバ類は桜に材質や外見が似ていることから、「○○桜」という名称で材が流通していることが多いのです。
「西南桜」の他に、「西南樺(セイナンカバ)」「西南樺桜(セイナンカバザクラ)」「シルバーチェリー」「チャイニーズバーチ」などと呼ばれることもあります。

材としては緻密で粘りがあり、素直で加工しやすく、ほどほどの硬さも備えています。滑らかな木肌、控えめな木目、ピンクがかった上品な色味も特徴のひとつ。

材によっては「縮杢(ちぢみもく)・波杢(なみもく)」※と呼ばれる独特の模様が出ることもあります。これらは光の当たり具合によって幾通りにも表情を変える、いわば世界にひとつのホログラム。薄い板であっても立体感を感じさせ、希少な材として市場でも珍重されています。

見た目の美しさと実用性を兼ね備えたとても有用な材ですが、その割には手の届きやすい価格帯というのも、西南桜の大きな魅力となっています。

※木の細胞に何らかの要因でうねりが生じることで、製材したときに表れる波状の模様。年輪を横切るように表れたり、年輪自体が波うつ場合もある。縮緬杢(ちりめんもく)とも言う。

西南桜の無垢フローリングの特徴

ほんのりとピンクがかったクリーム色のような、なんともいえずやさしい色合いが魅力の西南桜。フローリングとして床に敷きつめると、明るく伸びやかでありながら、ぬくもりも感じる空間をつくります。
木肌は緻密で滑らか、独特の光沢もあり、触れているだけでも癒されるよう。

さらに硬すぎず柔らかすぎない、中程度の硬さも特徴です。杉やパインのような針葉樹では、傷や凹みができやすいことがありますが、西南桜はそれほど気にならないでしょう。かといって、硬いフローリングにありがちな、「素足で歩くとひんやりする」「疲れやすい」ということもありません。
無垢フローリングとして、とてもバランスが取れた材ということができます。

また、経年変化にも特徴があります。西南桜は年数を経ても、杉やパインほど飴色に変化することはありません。ほんのりと色が深みを増す程度で、ごくゆるやかな変化となっています。
経年変化をどう感じるかは人それぞれですが、なるべく当初の色を保ちたいと考える人にとっては、これもメリットのひとつです。

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