無垢は高い？無垢フローリングの価格はどう決まるのか
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新築やリフォームを機に、自然素材を取り入れた無垢フローリングのある生活をスタートさせたいと考える方にとって気になるのは、そのお値段ですよね。
複数の木材を貼り合わせて作られた複合（合板）フローリングよりも高価になる？
同じ無垢材で値段が違うのはなぜ？
オンラインショップでの表記「箱単価」ってなに？
など、今回は無垢材を購入するときに気になる無垢フローリングの価格が決められるポイントについてみていきます。ぜひ、無垢材購入の際の参考にしてくださいね。
無垢フローリングは高価？
複合（合板）フローリングは、板を何枚か接着剤で重ね合わせた合板の表面に、挽き板や突き板と呼ばれる木材を薄く切った化粧板を接着して作られます。これらのタイプならば表面には天然木を使用していますので、最低限の木の風合いは感じることができます。より安価な複合フローリングになると、肌に触れる表面に樹脂や紙などに木目模様をプリントしたシートを貼っただけのものもあります。複合材は、天然木の無垢材と違い、膨脹や伸縮が少なく、割れや反りも起こりにくいですが、木そのもののぬくもりや香り、経年変化を感じることはありません。
一般的に無垢フローリングの方が複合フローリングよりも割高になる傾向が強いですが、遮音性を高めたものや床暖房に対応したものなど高機能な複合フローリングの場合は、むしろ無垢材よりも高価になることも。「無垢フローリングが高い」というのは少しイメージが先行してしまっていると言えます。
それでは、続いて無垢フローリングの価格がどのようなポイントで決まるのか、みていきましょう。
無垢フローリングの価格を決める3つのポイント
１．樹種（木の種類）
木には大きくわけて針葉樹と広葉樹があります。
柔らかくて軽くまっすぐに伸びる性質から加工しやすい針葉樹は、硬くて重く横に広がり曲がって成長するため加工がむずかしい広葉樹と比べて、成長が早く供給しやすいため安価です。需要と供給のバランスで価格が決まるのは木材も同じ。価格の高低が樹種の良し悪しと直結しているわけではありません。
・代表的な針葉樹
スギ、ヒノキ、パイン
・代表的な広葉樹
バーチ（カバザクラ・サクラ）、オーク（ナラ）、ウォルナット、チーク、メイプル
２．グレード
木の見た目の違いがグレードに反映されます。ランクが下がるほど節の数や大きさが増し、変色部分も多くなります。同じ樹種でもグレードの違いによって価格は変わります。
Aグレード：プライムグレード
節がない部分の木材を切り出したもの。丸太の中心部分である心材。
Bグレード：セレクトグレード
小さな節や、丸太の外側である辺材が含まれたもの。木目の表情は出やすい。
Cグレード：ラスティックグレード
大きく節や辺材が含まれ、色のバラつきも大きいもの。部分的に補修箇所のあるものもある。
３．規格
幅や長さが大きくなるほど一本の丸太から切り出せる量は限られてきますから、幅や長さも価格に影響します。フローリングのサイズは長さ1820mm・幅75mmもしくは90mm・厚み15mmがもっとも一般的です。この長さと幅に対して何ヵ所に継ぎ（ジョイント）が入るのかによって価格が変わってきます。
・OPCタイプ（ソリッド）
OnePiece。一枚物と呼ばれる、一枚の無垢の板材をそのままフローリング材として使用。高価になる傾向があります。
・UNIタイプ
United。短い無垢材を縦方向につなぎ合わせて一枚のフローリング材として使用。４、５ヵ所程度の継ぎが入ります。もっともスタンダードなタイプ。
・FJLタイプ
FingerJointedLamination。短い無垢材を縦方向だけでなく横方向にも継ぎ合わせて一枚のフローリング材として使用。幅の方向にも継ぎが入るため、フローリング一枚の幅は150mm程度の幅広になります。安価な傾向があります。
以上、３つの要素の組み合わせで無垢フローリングの価格は決まります。
たとえば、針葉樹であるスギは、木材のなかの空気量が大きく、触れたときのあたたかみを感じやすく比較的安価。広葉樹であるオークは、その硬さにより耐久性に優れています。同じく広葉樹のバーチ（サクラ系）は、硬さは広葉樹のなかでは柔らかめ、価格も他の広葉樹と比べると落ち着いており、良いとこ取りのできる樹種。
実際に無垢材を選ぶときには、まずは色あいの好みやフローリングを採用する場所に応じて樹種を決め、グレードや規格・タイプを予算に応じて固めていくのがよいでしょう。
