本当は桜ではない樺桜が床材として人気な理由とは?
「山桜」よりも低価格なバーチ材の魅力
似ているという理由から「サクラ」と呼ばれはじめたように、バーチ材は緻密な木目や、ほどよい硬さなどが桜と多く共通しています。傷がつきにくく、なめらかですべすべの木肌は足触りが良く、無垢フローリングとして親しまれています。
西南桜
中国西南部で採れるため、「西南樺桜」「チャイニーズバーチ」とも呼ばれます。主張しすぎない木肌や木目が特徴で、柔らかくあたたかな印象になり、上品な雰囲気を醸し出してくれます。オイル塗装なら木目が浮き上がり、しっかりとした艶が出てきます。
- 平米単価:
- 約4千円~5千円
- 樹種:
- カバノキ科カバノキ属
- 材種:
- Birch
- 主な産地:
- 中国西南部(主に雲南省に自生)
- 木肌:
- 〈辺材〉乳白色〈心材〉ほんのりピンク色。なめらかな手触り。
- 木質:
- やや重く、硬い。
- 木目:
- 柔らかくあたたかな印象。
- 経年変化:
- 深みが増す
水目桜
樹皮の横縞模様や葉っぱの形が桜に似ており、樹皮を傷つけると水のように樹液がでることから水目桜と名付けられました。古くは弓の材料に使われており、硬く丈夫な木材です。
- 平米単価:
- 約4千円~5千円
- 樹種:
- カバノキ科カバノキ属
- 材種:
- Birch
- 主な産地:
- 東アジア
- 木肌:
- 〈辺材〉黄色を帯びた白色〈心材〉赤褐色。なめらかな手触り。
- 木質:
- やや重く、硬い。
- 木目:
- 緻密。
- 経年変化:
- 赤みを増していく。
バーチ材の特徴は、桜に比べて低価格であることも挙げられます。桜の持つ特徴を安価で家に生かしたいときにぴったりな木材です。
ただ西南桜と水目桜は、木の外側の辺材と、内側の辺材で色目の違いがはっきり出ることも。よって、材の色合いが様々なため、フローリングに使用したときには色合わせを慎重にしなければいけません。
樺桜の魅力
高価格で大人っぽい山桜とブラックチェリー。安価なぶん色合わせを慎重にしなければいけない西南桜と水目桜。
樺桜は低価格でありながら全体的に薄い色で節が少ないため、均一的な見た目にできます。お部屋の雰囲気を統一したい方におすすめの木材です。
淡いクリーム色の優しい色合いは、インテリアになじみやすく、お部屋全体を明るい表情に替えてくれます。耐久性に優れているため、傷がつきやすい子供部屋に使われることも多い樹種です。
- 平米単価:
- 約5千円
- 樹種:
- カバノキ科シラカンバ属
- 材種:
- Birch
- 主な産地:
- 東アジア
- 木肌:
- 淡いクリーム色。なめらかな手触り
- 木質:
- 狂いが少なく、硬くて丈夫。
- 木目:
- はっきりしておらず優しい。
- 経年変化:
- ほんのりと色目が増す
低価格で高品質。樺桜で落ち着いた空間をつくろう
樺桜は色が薄い木材、というと桜材とはまた違った印象を持たれるかと思います。ですが、色が薄いのは辺材の部分で、心材は桜のような赤みがかった色合いをしています。
私たち大忠では、辺材と心材の色が混ざり合った「源平」と呼ばれる部分を厳選して使用しています。源平の樺桜は一枚の木材の中に美しい2色のコントラストがあり、フローリングに使用することで、ずっと見ていても飽きがこないお部屋に仕上がり、赤みが強くなっていく経年変化も桜と同じような上品さを感じられます。
見ているだけで心が穏やかになる優しい木目と、すべすべの木肌。親しみやすい木材でありながら、薄い色合いで大人っぽさも併せ持つ樺桜は、ほかの「サクラ」材にはない魅力があります。
元々は桜の代用品として使われ始めた樺桜でしたが、低価格にも関わらず高品質なことから今や、本当の桜に勝るほどの人気に。日本人になじみ深い桜の雰囲気を感じられる家は、居心地のよい落ち着いた空間になるでしょう。
(※それぞれの樹種の平米単価は様々なwebサイトの平均値です。実際の価格は工務店によって変わります)
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