暮らしに癒しを。美しい木目が決め手のフローリング選び

木目のなかに見られる丸い形を節といいます。これは木が成長する段階で枝が幹にとりこまれたもの。つまり、節のもとは枝なのです。
自然のままに育った木には節がありますが、成長の段階で枝を人工的に切り落とす「枝打ち」を行うことで、節のない木材を作ることもできます。そのため、無垢フローリングには「節あり」と「節なし」があるのです。

節もまた、木の雰囲気を変える要素のひとつ。節ありのフローリングは、節自体が模様となり、木目とあいまって素朴でナチュラルな雰囲気に。あたたかみのある無垢材らしい表情を楽しめます。生活するうえで傷がついても、それは深い味わいになるでしょう。いっぽう、節なしのフローリングの場合は、すっきりとした印象となり、整然とした美しさやシンプルさを楽しめます。
節あり・節なしに強度の違いはありません。見た目の好みや、場所に応じて使い分けると良いでしょう。

木目は、樹種によってひとつひとつ異なる表情をもっています。
たとえば針葉樹は、整然と並んだ美しい木目。これは、幹が空に向かってまっすぐに伸び、細胞や組織のつくりが広葉樹に比べて単純なため。広葉樹は、針葉樹より組織構造が複雑なため、多種多様な木目があらわれるのです。

力強い木目には存在感があるので、木の魅力いっぱいのナチュラルな空間や男前スタイルのお部屋づくりができます。大黒柱や和室の床の間にもぴったりです。

強い木目の樹種の例：スギ、ケヤキ、タモ、ノースパイン、クリ、ホワイトオーク（ナラ）、ホワイトアッシュ、チーク、ラジアタパインなど。

木目のコントラストが薄いと空間がやさしい印象になり、インテリアとも組み合わせやすくなります。静かな空間や癒しの空間づくりにぴったりです。

やさしい木目の樹種の例：ウォールナット、桜、トチ、バーチ、ブラックチェリー、ヒノキ、マホガニー、米栂（ベイツガ）など。

自然がつくったデザインである木目には、同じ樹種であっても全く同じものはひとつとしてありません。どんな木目を選ぶかによってお部屋の雰囲気ががらりと変化します。

また、塗装のしかたによっても、木目を際立たせたり逆に目立たなくさせたりすることができます。ぜひ、木の質感をそのまま生かせるオイルやワックスで、木目の表情を楽しんでくださいね。なかには、光の当たり方や人の足に踏まれる頻度などにより、経年変化で色味が変わり、木目が強くなる樹種もあります。

フローリング材を選ぶときには、メーカーの用意したカタログやサンプルが参考になりますが、これまで見てきたように木材はすべて「1点もの」。その木目や節の入り方はさまざまです。工業製品のように、均一な模様の素材を手に入れられる訳ではないことを十分に理解しておいてください。

株式会社大忠では樹種ごとの　「無料サンプル請求」　が可能です。幅約9cm×長さ約30cmと大きくカットされたサンプルですので、つくりたいお部屋のイメージもつかみやすいはず！理想のフローリング空間をつくるための相談にも乗ってくれます。

家のどの部分にどんな木目の木材を使えば理想の雰囲気がつくれるのか考えながら、じっくりとフローリング選びを楽しんでくださいね。