木の香りフィトンチッドがもたらす人生を豊かにする効果
日々の疲れやストレスから開放され、心身ともにリラックスできる森林浴。
森の中はすがすがしく、そこにいるだけで爽やかな気持ちになり、人々を健康へと導いてくれます。
このすがすがしい香りの正体こそが、森林の樹木が自らを守るために葉や幹から発散している揮発性物質・フィトンチッドです。
フィトンチッドは「テルペン類」とよばれる有機化合物で構成され、心身を癒やすほか、抗菌や防虫、消臭などさまざまな効果を発揮。
フィトンチッドを上手に取り入れ暮らしをより豊かにする方法については、コラム「フィトンチッドの癒し効果を暮らしに取り入れる方法4つ」でもご紹介した通りです。
しかし、私たちを取り巻く環境は、毎日が多忙なストレス社会。都会では自然と触れあう機会もなかなかありません。そこで、参考にしたいのが、日本と同じ島国であり人々が木の温もりに包まれて暮らす、北欧・デンマークです。
今回は、“世界で最も幸福な国”と言われる北欧の国から学ぶ、日々の暮らしをより豊かにするためのルールをご紹介します。
幸福に、心地よく暮らす「Hygge(ヒュッゲ)」という考え方
国際連合(UN)が発表する「世界幸福度報告書」において、2012年、2013年、2016年に幸福度ランキングの1位となったデンマーク。手厚い社会保障や医療費、教育費が無料という点はもちろんですが、「世界で最も幸福度の高い国」と呼ばれる理由はそれだけではありません。
日照時間が短く厳しく寒い冬が長く続くデンマークでは、人々が家で過ごす時間も必然的に長くなります。この暗く寒い時期を少しでも快適に過ごすために生まれたのが、独自の言葉「Hygge(ヒュッゲ)」。
デンマーク語で“人と人とのふれあいから生まれる、温かな居心地のよい雰囲気”“居心地のいい時間や空間”“心地よく癒される幸福感”などの意味合いを持ち、人々が大切にしている価値観や文化、ライフスタイルを表します。
厳しい環境のなかで暮らしを楽しみ、幸せに生きるために古くから受け継がれてきた人々の知恵。そんな「Hygge(ヒュッゲ)」な暮らし方を、私たちはどんな風に取り入れていけば良いでしょうか。
ルール1:心地よい空間づくりにこだわろう
家で過ごす時間が長いからこそ、デンマークでは心地よい空間づくりはとても重要。少しでも楽しく、過ごしやすくするために、家具やインテリアにはとことんこだわります。
木材資源に恵まれている北欧では木製の家具も多く、あたたかな無垢の風合いを感じられるシンプルでナチュラルなデザインは日本でも人気ですね。
手触りも心地よく、そこにあるだけでほっこりと和ませてくれる表情も木製家具の魅力。フィトンチッドが持つ防臭効果や防カビ・防菌・防虫効果も、空間をより快適にしてくれます。
また、やわらかな灯りをともすキャンドルもデンマークの空間づくりには欠かせないアイテムのひとつです。ほっこりと温かな雰囲気を生み出してくれるキャンドルの炎ですが、実はマイナスイオンが放出されているのをご存じでしたか?
燃焼中のキャンドルから放出されるマイナスイオンの数は20000個/cmといわれており、その数値は森林や滝以上。家に居ながらにして森林浴気分が味わえるというわけです。
さらに、炎の不規則なゆらめきは「1/fゆらぎ」のリズムを刻み、深いリラックスをもたらしてくれます。
木の香りのアロマオイルを組み合わせれば、フィトンチッドの効果も加わって、癒しのチカラがさらに高まりそうですね。
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