無垢フローリングのデメリット。きちんと知れば怖くない!
デメリット4:湿度によって伸縮する
無垢フローリングには、室内の湿度が高ければ吸い込み、低ければ放出するという吸放湿性があります。
これにより、室内の湿度が快適に保たれるのは大きなメリットなのですが、同時にフローリングが伸縮する現象も起こることがあります。
室内が乾燥しすぎていると、フローリングが乾いて縮み、逆に湿度が高すぎると、フローリングが伸びてしまいます。極端な湿度にならないよう、あるていど空調機で調整するようにしましょう。
また施工後に湿度変化で反ったり浮いたりしてしまわないようにするには、施工前にしっかり環境に馴染ませておくことが欠かせません。無垢フローリング材は開梱した状態で1週間以上おき、現場環境に馴染ませましょう。また、床下の換気を十分にとることも重要です。
施工の際は強く叩き込みすぎず、必ずスペーサー(隙間調整用の薄片)を使って材と材の間にクリアランスをとってください。まったくクリアランスがないと、湿気を吸い込んで膨張したときに逃げ場がなくなり、継ぎ目部分が盛り上がる「突き上げ」などの原因になることがあるからです。
無垢フローリングの施工にはこうした微調整が必要なので、心配なら実績のあるプロの業者に任せるようにすると安心です。
デメリット5:床暖房ができない
天然の木は高温に弱いため、無垢フローリングは床暖房には使用できません。またホットカーペットなど、フローリングに熱が直接当たるような使い方も避けてください。使用される場合は断熱性のあるマットを敷くなどして保護することが必要です。
ただし、無垢フローリングはそれ自体が断熱性が高く、温もりが感じられるものなので、そもそも床暖房にしたいと思わないかもしれませんね。
デメリットはメリットの裏返し。怖がらなくてもだいじょうぶ
水に濡れた際の対応や傷など、ちょっとした気遣いが必要になる無垢フローリング。
「このシミ、◯◯が赤ちゃんのときにミルクをこぼしちゃったんだよね」「ずっと置いてたから、ここにソファの跡がついちゃったね」・・・そんなときには、樹脂フローリングにしておけば良かったかなと思うかもしれません。
でも10年後、20年後に、ただ黄ばんだだけの古びた樹脂フローリングが残るよりも、シミや傷の一つひとつにストーリーのある無垢フローリングの方が、なんとなく良さそうに思えます。
天然素材である無垢材は、均一ではないし、完璧でもありません。ただしそれぞれに裏を返せば、無垢ならではのメリットとつながっています。デメリットがあることをしっかりと知り、対処法をきちんとおさえておけば、まったく恐れるものではありません。
毎日の暮らしをやさしく受けとめながら、家族の思い出を刻んでいく無垢フローリング。ぜひ怖がらずに、あなたも検討してみませんか?
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