木のある心地よい暮らし

無垢フローリングの色はどう変わる?素材ごとに紹介

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無垢フローリングの色はどう変わる?素材ごとに紹介

時が経つにつれて、本来の木が持つ味わいが少しずつ出てくることは、無垢材ならではの魅力です。
ただ、時が経ってみないことには、具体的な変化はわかりません。それでも無垢の床材を決めるときには、色合いが変わっていくことも考えて、何年経っても内装や家具にしっくりなじむ素材を選びたいものです。今回は素材によって違う無垢の色の変化の特徴と、経年変化を意識した無垢材選びについて説明します。

木材の色が変わる原因

木材にはフェノールやヘミセルロースなど、いくつもの変色原因物質が含まれており、時が経過するにつれて、変色してしまいます。また、光や塗料、金属、アルカリ性のクリーナーなどの外的要因も変色の原因のひとつです。

生き物である木材は、人間同様に変化を避けられませんが、必ずしも「変色=劣化」ではありません。年を重ねた無垢材は、深みと風合いを増します。何十年と住むことになる住宅のフローリングに無垢材を使う喜びは、まさにここにあります。

無垢材の色の変化は大きく分けて2種類

樹種によって変色の仕方は異なりますが、大別すると色が明るくなる素材と暗くなる素材の2つがあります。また、特徴的な変化を遂げる樹種も少なくありません。

色の明るさが増す木材

もともとの黒味が強いウォルナットやアッシュ、バーチなどは経年で色味が明るくなる傾向にあります。特にアッシュやバーチなど、熱処理を施してから加工する素材のものは、ダークブラウンからライトブラウンへと、わかりやすく変わるため、一目瞭然です。最初は重厚感のあるインテリアで統一し、床材が明るくなっていくにつれて少しだけ模様替えをすると、いつまでも明るく、洗練されたマイホームにできるのではないでしょうか。

色が濃くなる木材

ウォルナットやアッシュなどに対し、樺桜やオーク、パイン素材は時間が経つにつれて色味が濃くなります。とはいっても、大きく変色するわけではなく、ほんのりと色味の深さが増す程度ですので、毎日見慣れていれば気づかないほど。特に樺桜やメープル素材は落ち着いた色味になってくるので、家具や他の内装と上手い具合になじんでいくでしょう。
色の変化がわかりやすい素材といえば、パイン材。経年によって、パイン材の特徴である白木の明るさが落ち着いて、やさしいあめ色に変わります。他にも深みを増して赤黒く変色するピンカドや黄褐色に変色するタモ、そのタモよりもさらに濃い褐色となるオークなど、色味が濃くなる樹種は多く存在します。

色が大きく変化する無垢材もある

樹種の中には、変色だけではなくシミやスジなど、新しい模様が現れるものも存在します。チーク材はその代表格です。この模様は発生したときこそ目立ちますが、さらに時が経てば薄れて自然になじんでいきます。また、イロコやアメリカンブラックチェリーのように、日焼けによって急激に変色するものもあります。特徴的な変化をする樹種を選ぶと、家の印象ががらっと変わるので、さまざまな変化を楽しみたいと考える人にはおすすめです。

時が経っても自然になじむインテリアづくりのコツ