こんなデザインも!フローリングの張り方、種類あれこれ
フローリングの張り方・「寄木張り」なら、もっと個性的!
寄木張りは、無垢床材の小片を、模様を描くように張り上げる方法。
日本では、ヨーロッパでの流行を受け、明治大正期に建てられた洋館で寄木張りが採用されたこともあり、クラシックな雰囲気を演出してくれる張り方として人気があります。
ヘリンボーン張り
「へリン」(魚のニシン)の「ボーン」(骨)という意味をもつ「ヘリンボーン」は、魚の背骨のように山形が連続する模様。フローリング材の角と角を合わせて、ハの字に組み合わせていきます。ハの字の頂点にあたる部分をそれぞれ45度にカットして突き合わせたものは「フレンチヘリンボーン」とも呼ばれ、通常のヘリンボーン張りよりもシャープな仕上がりに。ヘリンボーン張りは、ヴェルサイユ宮殿にも使われており、レトロ感と高級感を演出できます。ただ、施工に手間がかかり、カットしたフローリング材の使い回しもできないため材料費、施工費とも高くなります。
市松張り
同じ長さの小片を組み合わせて、正方形のパーツをつくり、その正方形を縦に、横に交互に張り合わせ「市松柄」にしていきます。市松とは、江戸時代の人気歌舞伎役者の名前。初代・佐野川市松がこの模様の袴を履いていたそうです。正方形をつくる小片の組み合わせ方によって、「風車柄」や「ストレート柄」などのバリエーションがあります。
市松模様は、海外で言えばチェック柄。海外建築物の床にも、多彩なパターンの市松張りを見ることができます。
市松張りも、施工の手間は相当なもの。コスト高を覚悟しておかねばなりません。
また、通常のフローリングとは違い、板を縦横に並べるため、無垢材の特長である木の呼吸(伸び縮み)により、板同士の隙間のバラバラ感も目立ちやすくなります。
フローリングの張り方・その他
このほかにも朝鮮半島の古い民家でよく見られたという「朝鮮張り」、天井に用いられることの多い「すだれ張り」など、無垢フローリングの張り方はたくさんあります。
とくに寄木張りならば、組み合わせる小片の大きさ、色あい、木目を変えればデザインの可能性は無限大。なかにはオリジナルの幾何学模様を考えて自宅の床をいろどる上級者もいるそうです。
幅を変える、異素材と組み合わせる
無垢フローリング材は、75mmか90mmの幅サイズが一般的。最近では、より幅広で120mm以上のワイドタイプのフローリング材も人気です。大きなサイズなら無垢材ならではの木目を楽しめ、継ぎ目が減ることでお部屋がスッキリとした印象になります。ただし、幅広の無垢材は板同士の隙間が大きくなりがち、信頼できる施工業者を選びましょう。
また、フローリングの一部に畳やタイル材を用いるスタイルもあります。床材の変化でデザインのアクセントにしたり、素材ごとの良さが引き立つような使い方を試みたり、部屋づくりやリフォーム、リノベーションの際には、可能性を狭めずにアイデアを出し、施工業者と相談してみましょう。
無垢フローリングのリフォーム・リノベーションについては、コチラも。
無垢フローリングの張り方を変えて、あなただけの空間をつくろう
フローリングは、まっすぐに張るもの。と思っていた方も多いかもしれませんが、これまで見てきたようにたくさんの種類の張り方が存在します。張り方のバリエーションに、樹種ごとに異なる色あい、一枚いちまい違う無垢材の木目を組み合わせることで、デザインの可能性はどんどんふくらみます。
面積が大きくお部屋の印象を決める床は、部屋の顔。どんなにこだわっても、こだわりすぎるということはありません。好みの張り方を見つけたら、コストや施工期間などを業者さんとよく相談して、あなただけのお気に入りのお部屋づくりを楽しんでみてください。
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