新築で後悔しないために。暮らし方で選ぶオススメの床材
豊富な森林資源に恵まれた日本では、古来より人々の暮らしは木とともにありました。
木で造る家は高温多湿な気候風土に適し、優れた調湿性能が健やかで快適な住空間を実現。
自然が持つ温かみや香りは住む人の心を和らげ、永く安心して暮らせる場所を創り上げてくれるのです。
そんな木の魅力が再認識され、近年、注目を集めている木造の家。なかでも素材一つひとつを自由に選べる注文住宅では、無垢フローリングの人気が高まっています。
しかし、いざ新築となると、種類の多さを目の当たりにして「どの無垢材を選べばいいのか迷ってしまう」という方が多いのが現状です。
一言に木材といっても、種類によって特性はさまざま。使い方によっては、せっかくの魅力を発揮できないケースもあるから要注意です。そこで今回、ライフスタイルからあなたにとっての“ベスト”を選ぶ方法をご提案。日々の暮らしをより豊かに彩るための、オススメ床材をご紹介します。
愛するペットといつまでも安心して暮らすなら
今や、3世帯に1世帯はペットを飼っていると言われている時代。なかでも犬が890万3千頭、猫が964万9千頭※と圧倒的に人気を誇り、室内での飼育も当たり前になってきました。同じ空間のなかで一緒に暮らすワンちゃんや猫ちゃんは、ペットというよりもはや家族の一員。ともに人生を過ごす大切なパートナーなのです。
そんな、愛するペットと一緒に暮らす家を建てるなら、人間はもちろん犬や猫にとっての心地よさも考えたいもの。とくに床材は動物の動きや足腰への影響が大きいので、木材の特性をしっかりと見ていくことが大切です。
キズや汚れを気にするあまり硬い床材や表面がツルツルとした床材では滑りやすく、腰への負担が増加してしまいます。オススメなのは、滑りにくく足腰への衝撃を吸収してくれる柔らかなスギやパイン。適度な堅さでグリップが利くオーク、ナラ、タモなども良いでしょう。他にも良い素材はもちろんありますが、天然木ならではの温かな足触りや癒しの香りは、人だけでなく動物にも良い影響を与えてくれるはずです。
※「平成30年(2018年)全国犬猫飼育実態調査」(一般社団法人ペットフード協会)より
日々の疲れを癒やすヒーリング空間にしたいなら
仕事に、勉強に、人間関係に。現代社会を生きる私たちは、多忙でストレスフルな日々をおくっています。せめて我が家では、誰にも気兼ねなくゆったりと過ごしたいもの。ごろんと寝込んで昼寝をしたり、陽の当たる窓辺で本を読んだり、お気に入りのソファーでホームシアターを楽しんだり……。
好きなことをして過ごす時間は、日々の疲れを忘れさせ心身ともにリラックスさせてくれます。そして、「香り」もまた、人の脳に働きかけリラックスを促す効果があるとして、心地よい空間づくりには欠かせない要素のひとつとなっています。
「香り」の効果で心地よいヒーリング空間をつくるなら、オススメなのはヒノキです。脳内のα波を増加させ、精神を安定させる効果や呼吸を正常に整える効果、交感神経の興奮を抑えて不眠を解消し快適な睡眠をもたらすなどの深いリラクゼーション効果が認められているフィトンチッドを多く含み、さらには、優れた抗菌作用やダニの繁殖抑制効果もみとめられています。そのほか、香りの効果でいえば、スギやヒバもオススメ。まるで森林のなかにいるように、心身を優しく癒やしてくれるでしょう。
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