無垢の床材はライフスタイルに合わせて。おすすめ5選
木材本来の温かみと優しい香りが魅力の無垢材は人気も高く、住宅やカフェなどで使われています。しかし、住まいによっては、用途による相性を考えて選んだほうがいいこともあります。小さなお子さんがいる家庭や、高齢者がお住まいの住居にはどんな無垢材が合っているのでしょうか。
また、用途だけではなく雰囲気、つまり明るいイメージにしたいのか、それともシックな感じにするのかによっても、おすすめの素材は変わります。
今回はライフスタイルに合わせた無垢材の選び方を紹介していきますね。
段差の少ない家づくりをするなら西南桜(せいなんざくら)
高齢化社会が進むなかで、バリアフリーを取り入れた住宅を作りたいと考える人は多いはず。そうでなくても段差のある住まいはけがのもとになるので、なるべく避けたいものです。
バリアフリー住宅を目指した床材選びには、カバノキ科シラカンバ属の落葉広葉樹である西南桜がおすすめ。細胞密度が高い西南桜は加工しやすく、どんな住まいの床にも合わせられる素材です。固く、摩耗性が高いので、車いすを使用しても傷がつきにくく、オイルを塗ってあげれば艶が出て、移動が苦になりません。
木肌や木目は控えめですが全体的に明るい色味であるため、開放感のある住居になり、笑顔の絶えない住まいになりそうですね。
子供の多い家庭には頑丈な樺桜(かばざくら)
育ち盛りの子供たちが元気いっぱいなのは喜ばしいことですが、住まいの床が傷みやすくなるのが悩みどころ。ご近所との騒音トラブルも心配の種のひとつです。
そこでおすすめしたいのが、カバノキ科シラカンバ属の樺桜。他の無垢材と比べてやや硬めの樺桜は耐久性が高く、子供が飛んだり跳ねたりしたくらいでは傷がつきません。ナチュラルで明るい印象のある見た目で、あたたかい家庭の住まいづくりに最適です。
加工性にもすぐれているので、傷が気になる方は塗装してもらってみてはいかがでしょう。
高齢者向け住宅には杉材
日本人にはなじみ深い杉の木。特有の香りとぬくもりに癒されます。そんな杉は手触りがやわらかく、衝撃を受け止めてくれる特徴があることから、つまづいたり転んだりすることが多い子供や高齢者が暮らす住宅に適しています。素足でも気持ちよく歩くことができ、ハイハイやつかまり立ちを始めた赤ちゃんも元気に動き回れるはず。子供の発育をはぐくんでくれそうな素材ですね。
あたたかみのある杉は、床暖房なしでもぬくもりを感じられます。柔らかいぶん、傷つきやすい弱点がある一方で、年月が経過すると味わい深いあめ色に変化するので、傷もひとつの味として受け入れることができそうです。水に濡れてもすぐに乾く杉は、水が飛び散ることが多いキッチンや洗面台などに使用しても、腐ったり変形する心配がないでしょう。
そんな杉材は産地の気候や土壌、生育方法によって、木目や色合いに差があり、それもまたひとつの味です。
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