木のある心地よい暮らし

無垢?複合?シート?フローリングの種類の見分け方

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複合(合板)フローリングとシートフローリングの見分け方

シートフローリングは、大きく分けると複合フローリングに分類されることも多いフローリング材ですが、少なくとも表面には天然の木材を貼っている複合フローリングと比べて、表面にプリントされたシートを接着しているだけのフローリング材。
ベースとなる部分には合板を用い、その上に繊維状にした木材を固めたMDFと呼ばれるボードが貼られ、さらに表面に木目がプリントされたオレフィンシートという極薄のビニール素材や樹脂シート、安価なものの場合は紙製のシートが貼られ、ウレタン樹脂系の塗料などで仕上げて作られます。
安価なものは一目見て木目プリントだと判別できますが、なかには本物の木と見間違うほどの高度なプリント技術を使ったシートフローリングもあります。

挽板や突板の複合フローリングとシートフローリングの見分け方のポイントは以下の2点です。

見分けるポイント①「表面の質感や見た目」

シートではない複合フローリングにもワックスがかかっていることが多いですが、挽板タイプでも突板タイプでも天然の木が貼られているかぎり、わずかなスジや凹凸はあります。対してシートフローリングは、平滑なMDF材の上にシートを接着していますので、木ではあり得ないツルツルした質感。また、リアルなプリントは目を凝らしても判別できないことも多いですが、倍率の高いルーペで表面をよく見てみると、プリント特有の細かいドットが確認できるはずです。

見分けるポイント②「シートのはがれ」

見分けるポイント②「シートのはがれ」

中古物件で現状引き渡しの場合ならば、床材が以前の持ち主が退居した状態のままということもあるでしょう。キズがついてめくれている部分があったり、シートとMDF材の間に水が入り込んで「水ぶくれ」ができていれば確実に判断できます。
シートフローリングにはキズが付きにくく、汚れや水をはじくコーティングがされていますが、シートの継ぎ目から水分が侵入して、シートがふやけてしまう場合も。

シートフローリングは原価が安く、施工が容易なことから販売・施工する側からすると魅力的な床材。同時に建築業界では「使い捨ての床材」と呼ばれることもあるフローリング材です。薄いシートの耐久性を考えると、小さなお子さんやペットのいるご家庭には不向きかも知れません。住まい始める物件を選ぶときには、しっかり見極めたいですね。

フローリングの種類を見分けて、正しくお手入れ!かしこく物件探し!

床材を見分ける、フローリングの種類を見分けるときにもっとも正確に判断できるのは、物件の販売会社や管理会社に問い合わせることです。しかし、中古物件の場合には販売会社も正確な情報を持っていないケースがあるようです。建築施工会社に「出荷証明」や「品質証明」を提出してもらうことで、フローリングの種類を特定する方法もありますが、手間がかかりますし、やはり中古物件の場合は施工当時のデータが失われていることも。床材の種類を判断する最低限の知識は身に付けておいた方が良いかも知れませんね。

フローリングはその種類によって、お手入れ方法やお掃除グッズも異なります。間違ったお手入れ方法は、フローリング材の寿命を早めてしまうことにもつながります。複合フローリングだと思ってメンテナンスしていたら、実はシートフローリングだった!なんてことがないように。今回ご紹介した方法で、いま一度おウチの床材の確認を。良質な物件探しの参考にもしてみてくださいね。