木のある心地よい暮らし

巾木とフローリングの合わせ方が理想の部屋づくりの鍵!

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巾木の材質と特徴

巾木と言っても、本物の木材もあれば「ソフト巾木」と呼ばれるビニール製の巾木などいくつか種類があります。巾木の種類と特徴、メリット、デメリットを紹介します。

・ビニール

ソフト巾木とも呼ばれるビニール製の巾木。床がクッションフロアの場合はこのソフト巾木が選ばれることがほとんど。店舗などでもよく使われています。ソフト巾木は色やサイズなど選択肢が豊富です。

メリット:比較的、安価。柔らかい塩化ビニール製であれば、薄くてしなやかなので角への施工も容易。カッターと接着材だけで取り付けやすい。

デメリット:ビニール製のため、掃除の際にほこりが吸着しやすい。

・MDF(繊維板)

木材を繊維状にほぐし、接着剤などでボードに成型した「繊維板」の一種。住宅で使われる巾木の中では、基材がMDFでできていて、その上に木柄などを印刷したシートが張られたものが使われることも多いです。

メリット:本物の木より安価で木のように見せることができる。

デメリット:長期の使用では表面のシートがはがれてくることも。

・無垢材

天然木のぬくもりをそのまま感じられる無垢フローリングには、無垢の巾木が断然おすすめ。無垢材の場合は、木目の近いものであわせることで表情を近づけることができます。木材の種類の豊富さや、加工性の高さを活かしたアレンジの幅広さも魅力。
無垢材はお手入れが難しいと思われるかもしれませんが、塗装によってはお手入れしながら長く使い続けることができます。ウレタンクリアーなどのコーティング系塗装の場合は、木の質感は残しながら、気軽に水拭きも可能です。

メリット:自然素材ならではのしっかりした質感で、空間の質を上げることができる。

デメリット:樹種によっては高価になることも。

上記以外にも、金属や石、タイルといった素材が巾木として用いられることもあります。
また、「入り巾木」と呼ばれる壁面よりも内側に巾木を入れ込んだ仕様もあります。この場合巾木の上部にほこりが溜まらず、壁から少し引っ込んでいるため家電の配線スペースとしても使えるメリットがありますが、施工には手間がかかるためコストは高くなります。

巾木とフローリングの合わせ方

巾木とフローリングの合わせ方

巾木の選び方次第で、お部屋の印象を変えることができます。ここでは、理想の部屋づくりにおいて大切な、フローリングと巾木の合わせ方のポイントを紹介します。

・色をあわせる

おしゃれな部屋のポイントは壁と床の色のバランスがよいこと。部屋の中に余分な色やラインが目立つと部屋はごちゃごちゃした印象になります。そのため巾木は目立たせないほうがスッキリします。スッキリ見せるポイントは、巾木の色を壁と床のどちらかにあわせること。壁が白の場合、巾木を白にしたらスッキリ見えますが、白の場合は汚れが目立つ可能性も。お家のメインとなるリビングなどの部屋は、掃除を頻繁に行う場所なので、掃除機などをぶつけてしまい、衝撃で汚れることもあります。部屋の用途にあわせ、デザインと機能性のバランスを考えながら、巾木の色や種類を変えてもよいでしょう。豊富な樹種から理想の巾木を探すのも楽しいですよ。

・素材をあわせる

床と違う素材や濃い色のソフト巾木などをあわせてしまうと、巾木が目立ってしまい、暑苦しい印象になります。無垢のフローリングなら、巾木も同素材をあわせるのがおすすめ。たとえば、壁が白で床がブラックチェリーなどの濃い色あいの床材だった場合、巾木は床と同じ濃い目の木材にあわせたほうがスッキリと見えます。

・巾木の高さを変える

巾木の高さを低くすることで天井が高く見え、空間が引き締まって見えます。特に狭い部屋の場合は巾木の高さを調節することがポイントです。日頃の掃除に用いる掃除機やモップのヘッド部分は通常3センチほどの高さなので、その程度のサイズが実用的でしょう。

巾木にこだわって理想の部屋を目指そう

あまり注目されることのない巾木ですが、壁と床のすき間をさりげなく隠しながら保護するという重要な役割があります。さらに床や壁との合わせ方によって、部屋を広く見せたり、おしゃれな雰囲気にすることも可能。
フローリングの材質を選ぶときのように巾木もこだわって選ぶことで、理想のお部屋に一歩近づけることができるかもしれません。無垢フローリングのお部屋を作るなら、巾木の存在にも注意を払って空間づくりをしてみてくださいね。