木のある心地よい暮らし

こだわりの材木屋、大忠の想い(前編)

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オンラインショップでの試行錯誤

オンラインショップでの試行錯誤

木材販売を営む大忠にとって、「お客さま」とは建築の現場を受け持つ工務店さんや職人、大工さんのこと。これまで施主さまや個人のお客さまと接することはほとんどありませんでした。
現在、大忠が力を入れているのがオンラインショップでの無垢フローリング材販売。
ここでは、個人のお客さまにも大忠こだわりの木材を知ってもらうことを目指しています。
しかし、じかに木に触れてもらえないオンラインショップの難しさも感じているといいます。

「木は一本いっぽん木肌も木目も違いますから、できればお客さまに目で見て、触っていただいて納得して買っていただきたいんですね。大忠では年に3回展示即売会を開いているのですが、そこではモノを見てもらって、なおかつ説明もさせてもらえる。そうやって納得して購入していただきたい部分はあるんです」(寺田)

通常の対面営業形式であれば、商品のことを一から説明し、要望に合わせていくつかのサンプルに触れてもらうことができます。しかし、オンラインではそれは不可能。その溝を埋めるために「サンプル請求」という形で実際の木を感じてもらうよう取り組んでいますが、プラスアルファのサービスも必要だとオンラインショップを担当する小池は感じています。

「サンプルに触れてもらって、そこからお客さまが感じた疑問や質問に一つひとつ丁寧に答えていく。施工のためのアドバイスもさせてもらいますし、無垢材のデリケートな部分、呼吸しているからこそ扱いが難しい面もお伝えして、納得してもらって購入につなげられるのが理想ですよね。
オンラインショップを利用してくれた人の声がたくさん集まっていけば、『もっとこうした方がいい』という改善点も見つかってくると思います。今は、どうすればお客さまに納得して買ってもらえるのか、試行錯誤しているところです」(小池)

取り扱い樹種の拡大や、フローリング材以外の木材販売など、大忠ではこれからオンラインショップをますます強化していく予定です。大忠のオンラインショップも、通常業務と同様お客さまの声を聞きながら成長し、より良いサービスにつなげていきます。

つづく「大忠の想い(後編)」では木の家が減っていき、厳しさを増す木材業界のなかで、大忠が目指す家づくりの在り方や今後の取り組みについてご紹介します。